最近の急性期治療の進歩で、こうした患者さんが鼻腔栄養チューブを付けて家庭に帰ってくることも増えてきたとはいえ、まだまだ介護現場で出合うことは少ない。
でも、もしあなたが関わっている老人が嚥下が困難な場合、「球麻痺」「仮性球麻痺」という病名が付いていたら、いくら口から食べるのがよいといっても、無理は禁物です。
もちろん、例え球麻痺であっても、ケースによっては、介護者や本人がコツを習得すれば、口から食べられることもあるのだけれど、ここではそうした特別なケースは除外して考えよう。
障害のある人ほど座って食事老人の嚥下を困難にしている要因は、何でしょうか。
まず第1は、脳卒中によるロの中や口のまわりの筋肉と感覚の麻痺です。
もっとも、舌や唇、頬といった、左右をいっしょに動かすことの多い筋肉は両側性支配のため、ふつうの脳卒中では麻痺することはない。
しかし、障害された部位により、あるいは2回以上の発作の場合、麻痺をきたすことがある。